【 行きましょう、山へ。 富士山編】

みなさん、大変ご無沙汰しております。
遊んでいますか?
僕は遊んでいます。
さて、毎年恒例となるGW明けの富士登山。
今回はMPB(Mountain Poor Boys)のお二人も参戦。
以前のメンバーと合わせて計6人で向かった。
一人で山に登るのも好きだけど、こうやってみんなでワイワイするのも好き。
仲間の近況も聞けるし、装備も気になる。
装備といえば、今回の装備はこんなラインナップ
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ベースレイヤー
(1)シルク100%タンクトップ(BROWN by 2-tacs)
(2)シルク100%ニット(BROWN by 2-tacs)(今秋発売予定)
ミッドレイヤー
(3)オフスケールウール糸100%シャツ(BROWN by 2-tacs)(今秋発売予定)
アウター
(4)メリノ×ポッサム×ミンクニット(MERINOMINK)
アウターシェル
(5)アノラック(MACPAC)
パンツ
(6)コットン×ウール 9ウェルコーデュロイパンツ(BROWN by 2-tacs)(今秋発売予定)
ここ最近、山に行くときはなるべく普段着に近い天然繊維を着るようにしている。
ウエストがシェイプされたウェアは、まだどうしても抵抗があるのと、
僕はスタイリストなので山でも自分の気にいった格好をしていたいという理由がある。
僕の好みのタイプは、アウトドアウェアというよりかは
山着という響きのほうがぴったりくる。
そういったわけで、テストも兼ねて来季のアイテムを多めに持っていった。
ベースレイヤーにはシルク100%のフライス織のタンクトップに、
シルク100%のインターロック編みのニットを着用。
シルクの肌触りが最高に気持ちよくて、汗の抜けもよく、保温もよろしい。
新作のニットは先染めのシルクスパン糸を2本撚糸したあとに、
特殊起毛をかけてシルク起毛糸を作成してから編み上げている。
通常は、生地を編み上げてからの起毛だが、
糸の段階で起毛を施すことによりワンダホーな肌触りを可能にした、渾身の一着。
メリノウールと比べると耐久性に欠けるし、繊維が細いのでピリングもしやすいが、
この肌触りはやめられない。
その上に6色の先染めオフスケールウール糸で織り上げた
ウール100%のチェックシャツ。
ウールの組織はウロコのような形をしていて、
その先が絡まりあうとフェルト化してしまう性質がある。
そのウロコの先端を取り除く加工を施したのがオフスケール。
逆にその隙間を樹脂でコーティングして防縮加工を施すこともある。
この糸の特徴はウールとは思えないほど、
肌触りがシャリシャリとしていながらも、
しっかりとウールの機能を保っているところだ。
PENDLETONというオレゴン州のウールアパレルメーカーがあるが、
そのラインナップにSIR PENDLETONというものがある。
このラインはまさにそのオフスケールウール糸を使用していて、
生地の厚さも、ちょうど山旅に適していた。
今回はそのSIR PENDLETONを模範として山シャツを製作した。
そこには「蘇れ!山シャツ!」
といった想いがある。
ボトムも今秋発売されるコットンウール9ウェルコーデュロイ(ワイドパンツ)。
最近ではあまり見ることのない、9ウェルという太畝ながらも、
コットン63%、ウール37%という
全国のコーデュロイ・ラヴァーズには生唾ものの混率。
今回の度詰めの硬さ、ウールの風合いのイメージに合う特殊なコットンウール混紡糸は
市場には存在しないため、これを別注するという
なんとも地味な交渉を続けて、やっと完成した思い入れの強い生地。
化学繊維は入っていないが、程よくストレッチが効いていて足も上げやすく
インナーはなにも履かず、ちょうど良い感じだった。
快適さで言えば、もちろんショーラーなどのハイテク素材には及ばないけれど、
これはこれで良いのです。
だって、好きなんですもの。
コーデュロイ。
それと今回は義理の親父から譲り受けたかなり渋〜くて重〜い山靴(7)と、
これまた渋〜い縦走用の長〜いピッケル(8)(エバニュー製)。
この2つを富士山頂まで持っていくというのが、
今回の山行の目的でもあった。
PHOTO by M田くん
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と、こんな調子で気持ちよく登っていると、だんだん雲行きが怪しくなってきた。
標高を上げていけばいくほど、風がどんどん強くなっていき、
暴風に変わる。
8合目の小屋の陰に逃げて、カップラーメンを作るが風が強すぎて大苦戦。
この不自由な感じがたまらないけれど、さすがにこれ以上は身の危険を感じて、
多数決で下山を決める。(山道のN目さんだけが行きたがってた‥)
普段の口調からは想像がつかないほどに、その足取りは慎重。
その後はシリセードを繰り返し、早々に降りる。(僕はやらなかった)
天候の荒れた富士山の話は幾度となく聞いていたけれど、
今回はその片鱗を垣間見た気がした。
山頂までは行けなかったけれど、なぜか嬉しい。
それはきっと、また一つ僕たちの力の及ばない場所があるということを
確認できたからだと思う。
ウェアテストの手応えもあったし、もう十分だ。
やっぱり山は良いなぁ。
そういえば先日、御年72歳になる僕の山の先生が言っていた。
「いまはアウトドアがブームなんでしょ?きっとこれからの日本の未来は明るいと思うなぁ。だって多くの若者たちが、あの美しい景色を見ているってことだよ」
この言葉が頭から離れない。
さて、つぎはどこに行こうか?
(H)






